パーキンソン病

Parkinson

パーキンソン病とは

「パーキンソン病」は、中枢神経系の障害によって引き起こされる慢性的な神経変性疾患です。主な特徴は運動機能の障害であり、特に筋肉の硬直、震え、運動の鈍化などが現れます。この疾患は、ドパミンと呼ばれる神経伝達物質の減少によって引き起こされることが知られています。

一般的に50~65歳の年齢層で最も多く見られますが、年齢が上がるにつれて発病率も増加します。若年層(40歳以下)で発症する場合は若年性パーキンソン病と呼ばれます。この若年性パーキンソン病には、遺伝子異常が特定された症例も含まれています(出典1)。

出典1:公益財団法人難病医学研究財団/難病情報センター「パーキンソン病(指定難病6)」

パーキンソン病の原因

パーキンソン病の原因は、中脳の黒質に存在するドパミン神経細胞の減少が発症に関与します。ドパミン神経の減少により、体の運動が制約され、ふるえが起こりやすくなります。現在、ドパミン神経細胞の減少の原因は完全には解明されていませんが、アルファ-シヌクレインというタンパク質がドパミン神経細胞内で凝集し、蓄積することでドパミン神経細胞の減少が起こると考えられています。

また、一部の研究では、除草剤や殺虫剤などの農薬や重金属などの環境因子もリスクの要因となる可能性があることが示唆するという調査結果が報告されています。しかし、これらが影響しないという報告もあるため、確実に証明された環境因子は現時点でないと考えられています(出典2)。

脳卒中を発症する原因として、下記のようなものが挙げられます。

  • 高齢化
  • 遺伝
  • ストレス
  • 生活習慣病(糖尿病など)
  • 喫煙
  • 運動不足
  • 過度の飲酒

これらの要因は、血管の老化や狭窄、動脈硬化、脳血管疾患の危険因子(リスクファクター)を増加させます。そのため、予防のためには、適度な運動や食生活の改善、禁煙、ストレスの軽減、血圧や血糖値の管理が必要です。

出典2:一般社団法人日本神経学会「パーキンソン病診療ガイドライン2018」パーキンソン病の疫学

パーキンソン病の(前兆)症状

パーキンソン病の症状は、「運動症状」と「非運動症状」に分けられます。

運動症状

パーキンソン病の運動症状には、以下の4つの主要な症状があります。

  • 安静時振戦
  • 筋強剛(筋固縮)
  • 無動・寡動
  • 姿勢反射障害

01.安静時振戦

パーキンソン病の最も特徴的な症状の一つであり、静止しているときに手や指などが微細に震える状態です。通常、片側から始まり、進行するにつれて両側に広がることがあります。

02.筋強剛(筋固縮)

筋肉の硬直や固さが現れます。関節の可動域が制限され、日常生活の動作が難しくなることがあります。歩行時には特に影響が現れ、歩行のステップが小さくなり、体の前傾姿勢が見られることがあります。

03.無動・寡動

運動の鈍化や減少が起こります。手足の自由な動きが制限され、表情が乏しくなることがあります。また、日常生活の動作がゆっくりとなり、日常の動作に時間がかかることがあります。

04.姿勢反射障害

パーキンソン病の進行により、姿勢の制御やバランスが困難になることがあります。前かがみの姿勢や不安定な歩行が見られることがあります。また、姿勢維持や起座位などの動作においても困難が生じることがあります。

これらの症状は、パーキンソン病の特徴的な運動症状であり、個人によって程度や進行の速度は異なる場合があります。診断や治療の過程で、医師やリハビリテーション専門家はこれらの症状を評価し、適切な介入や治療プランを立てることが重要です。

非運動症状

運動症状以外にも、パーキンソン病は非運動症状も引き起こします。これにはうつ症状、認知機能の低下、睡眠障害、便秘、嗅覚の喪失などがあります。これらの症状は個人によって異なる場合があり、病気の進行によっても変化することがあります。

パーキンソン病の検査方法

病院で実施される検査方法として、以下のようなものがあります。

01. 神経学的評価

02. イメージング検査

03. 血液検査

01. 神経学的検査

パーキンソン病の症状や病態を評価するための基本的な検査です。神経学的評価では、病院の医師が患者の症状や運動機能を観察し、特定のテストやアセスメントを行います。これにより、運動症状や姿勢反射障害、筋強剛などの兆候を評価し、パーキンソン病の診断や進行度を判断することができます。

02. イメージング検査

脳の構造や機能を観察するための検査です。パーキンソン病のイメージング検査では、主に脳の特定の領域や神経細胞の機能や代謝に着目します。一般的なイメージング検査としては、脳MRI(磁気共鳴画像法)やSPECT(単一光子放射断層撮影法)があります。これらの検査により、パーキンソン病に関連する脳の変化や神経細胞の損失を観察することが可能です。

03. 血液検査

パーキンソン病の診断や病態を評価するために行われる場合があります。病院で実施される特定の血液検査では、パーキンソン病に関連する特定のバイオマーカー(生体マーカー)を測定することがあります。これにより、アルファ-シヌクレインといった特定のタンパク質の異常や、炎症マーカーの存在を調べることができます。ただし、血液検査はパーキンソン病の確定診断には使用されませんが、病態の評価や研究において役立つ場合があります。

これらの検査は、パーキンソン病の診断や病態の理解に役立ちますが、一人ひとりの症状や病態は個別で異なるため、総合的な評価が重要です。専門医の診断や臨床判断を基に、最適な治療プランが立てられます。

パーキンソン病の治療方法

現在、パーキンソン病の治療にはいくつかのアプローチがあります。主な治療目標は、症状の改善と生活の質の向上です。

01. 薬物療法

02. 手術療法

03. リハビリテーション

01. 薬物療法

ドパミン補充療法として知られる薬物療法は、パーキンソン病の基本的な治療法です。ドパミン補充剤やドパミン作動薬が使用され、神経伝達物質のバランスを調整します。

02. 手術療法

進行性のパーキンソン病に対しては、深部脳刺激療法(DBS)が選択肢として考慮されることがあります。病院で行われるこの手術では、脳の特定の領域に電極を埋め込み、脳の電気信号を調整することで症状の軽減を図ります。

03. リハビリテーション

物理療法、作業療法、言語療法などのリハビリテーションプログラムは、パーキンソン病患者の運動機能、バランス、日常生活動作の改善を支援します。

当リハビリセンターにおける
パーキンソン病のリハビリ

一般的なパーキンソン病のリハビリ

パーキンソン病のリハビリテーションは、個々の患者の症状とニーズに基づいてカスタマイズされます。以下に一般的なリハビリテーション方法のいくつかを紹介します。

01. 物理療法

02. 言語療法

03. リハビリテーション

04. 認知リハビリテーション

物理療法

運動機能の改善と筋力の維持・向上を目指すために使用されます。身体の柔軟性、筋力、バランス、歩行パターンなどを改善するために、運動療法やエクササイズが行われます。また、姿勢の改善や安定性の向上をサポートするために、バランスや姿勢調整のトレーニングも行われる場合があります。

作業療法

日常生活動作(ADL)の独立性を回復・促進するために行われます。例えば、自己身体のケア、食事の準備、家事や洗濯などの日常生活の活動に対する対応力を向上させるために、適切なアセスメントや訓練が行われます。また、医師や療法士による補助具やアダプティブデバイスの使用方法の指導も行われることがあります。

言語療法

パーキンソン病は、言語とコミュニケーション能力にも影響を与えることがあります。言語療法は、発話の明瞭さや声の制御、文章構造の維持などの面で支援を提供します。また、認知機能の低下に伴う言語理解や記憶の困難に対する戦略や練習も行われることがあります。

認知リハビリテーション

パーキンソン病による認知機能の低下に対しては、認知リハビリテーションが有効です。認知トレーニングや注意力の向上を目指す課題、記憶のトレーニング、問題解決能力の向上などを含むプログラムが提供されます。

リハビリテーションの目的は、患者の生活の質を向上させ、症状に対する適切な対処法や補助策を提供することです。個別のニーズに合わせてリハビリテーションプログラムが組まれ、パーキンソン病患者が日常生活をより活発に、自立的に過ごせるようにサポートされます。

当リハビリセンターにおけるパーキンソン病のリハビリ

当リハビリセンターは、専門知識と他にない機能改善のための機器を兼ね備えたリハビリ施設です。パーキンソン特有の症状と進行度には個人差がありますが、手足の動き、姿勢や歩行バランス、そしてベッド上での基礎的な動作等、お客様の改善されたいニーズに応えられるように努めております。施設における主な流れをご説明いたします。

  1. 電話、またはメールにてお問い合わせ
  2. 体験リハビリによるカウンセリング、動画撮影、全体の評価及びリハビリ
  3. 機能改善に向けた問題点や課題の整理
  4. 目標達成までのリハビリプラン、スケジュールの立案
  5. ニーズに合わせたリハビリ
  6. 再評価・目標への達成度確認
  7. 目標達成・ご卒業

当リハビリセンターは、介護保険で行うデイサービスや訪問リハビリ、医療保険で通われる病院、クリニックの外来リハビリなどと併用して利用することができます。 これら保険で行うリハビリと当リハビリセンターが行う保険外(自費)によるリハビリの違いとして下記が代表的です。

「維持ではなく改善」が目標

病院で毎日のようにリハビリを受けられていた方も、退院した後は多くの方が週1~2回、時間にしても1回30~40分程度と保険制度上では行える頻度、時間に制限が掛かってしまいます。

そのため、「リハビリの回数が少ない、時間が短い」と思われる方が多いのです。当社で行っている訪問リハビリにおいてもそのようなお声を多数いただきます。上記により提供する保険事業者側もどうしても目標設定が「現状維持」となってしまいます。

しかしながら当リハビリセンターではお客様が本当に叶えたい「日常生活の問題解決」について真剣に向き合っています。だからこそ1回90分と長時間によるリハビリを実践し、難病で進行性といわれるパーキンソン病を患っている方にも「何をどうすれば求めていることが達成できるのか」を具体的にお伝えします。

専門のセラピストと最新テクノロジーを融合

当リハビリセンターでは、最新のテクノロジーを使用したリハビリを行っています。人間本来の身体活動には、お客様ご自身の意思が欠かせませんが、リハビリ専用の装着型サイボーグ(ロボット)により、脳で「イメージした動作」を繰り返し、「実際の動作」とリンクすることによってさらに脳からの電気信号を活発化していきます。

上記専用の機器として、筑波大学が開発したロボットスーツ HAL®(Hybrid Assistive Limb®)を導入しています。様々な活用方法があり、どのような状態においてもまずは試していただくことがお勧めです。症状や残存機能により、すぐに症状の改善が見られる場合もあれば、数回~数十回の仕様により長期的に改善することもあります。パーキンソン病など、脳・神経に関する病気を患った方に対しての使用実績が豊富な、国際的に最も評価されているリハビリロボットです。

このように、当リハビリセンターでは理学療法士などセラピストの専門的な知識・経験・技術に加えテクノロジーを活用し、お客様が本来達成したい・できる能力を引き出すことを目指しています。是非、実績をご覧ください。

最後に

パーキンソン病は進行性の疾患です。だからこそ適切な運動やリハビリを行うことで進行を確実に遅らせることが可能となります。当リハビリセンターでは、リハビリロボットによる反復した動作練習とセラピストによる専門的な知識・経験・技術を掛け合わせ、お客様の能力に合わせた適切なリハビリを提供していきます。身体を動かすことは血液循環にも繋がり、脳神経・身体全体へ良い影響を与えます。是非、当リハビリセンターで行っているリハビリを体感していただき、目指されている姿を目指していきましょう。

些細な事でもまずはご相談ください。いつでもお待ちしております。