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くも膜下出血のリハビリテーション:自費で何が変わる?

はじめに

くも膜下出血後のリハビリテーションに不安や疑問を抱えている方へ。自費リハビリという選択肢があることをご存知でしょうか。この記事では、自費リハビリがもたらす具体的なメリットや、公的医療保険との違いをわかりやすく解説します。

目次

  • くも膜下出血後のリハビリテーションの重要性
    1-1 なぜリハビリが必要なのか
    1-2 公的医療保険におけるリハビリの制限
    1-3 自費リハビリという選択肢
  • 自費リハビリのメリット
    2-1 一人ひとりに合わせたオーダーメイドのリハビリプラン
    2-2 最新の設備と専門的な知識を持つセラピスト
    2-3 リハビリの時間や頻度
    2-4 集中的なリハビリによる回復の可能性向上
  • 公的医療保険 vs. 自費リハビリ
    3-1 費用負担の違い
    3-2 リハビリ内容と時間の制限
  • 自費リハビリの選び方
    4-1 リハビリ施設の種類
    4-2 セラピストの資格や経験
    4-3 施設の設備や環境
    4-4 費用や支払い方法
  • 自費リハビリに関する注意点
    5-1 費用負担
    5-2 効果の個人差
    5-3 公的医療保険との併用
  • まとめ

くも膜下出血後のリハビリテーションの重要性

1-1 なぜリハビリが必要なのか

くも膜下出血は脳の表面を覆うくも膜の下に出血が起こる病気です。
この出血によって脳が圧迫され、損傷を受けることで様々な後遺症が残ることがあります。
これらの後遺症は患者の生活に大きな影響を与え、日常生活動作の自立を妨げることが少なくありません。

リハビリテーションはこれらの後遺症を改善し、日常生活の自立を目指すために不可欠なプロセスです。
具体的な後遺症とその改善方法を見ていきましょう。

麻痺:手足の動きが制限されたり、全く動かせなくなったりする症状です。
   リハビリでは筋力トレーニングやストレッチ、電気刺激療法などを通じて、麻痺した筋肉の機能回復を目指します。
   また、装具や補助具の使用も検討し残存機能を最大限に活用する方法を模索します。

言語障害:言葉を発することが難しくなったり、相手の言葉を理解することができなくなったりする症状です。
     リハビリでは発声練習や単語の想起訓練、コミュニケーションツールの活用などを通じて、コミュニケーション能力の回復を目指します。

高次脳機能障害:記憶力や注意力が低下したり、計画を立てて行動することが難しくなったりする症状です。
        リハビリでは認知機能のトレーニングや日常生活動作の練習、環境調整などを通じて社会生活への適応能力の回復を目指します。

嚥下障害:食べ物や飲み物を飲み込むことが難しくなる症状です。
     リハビリでは、嚥下機能の評価と訓練、食事形態の調整などを通じて安全に食事をとれるようにサポートします。

1-2 公的医療保険におけるリハビリの制限

公的医療保険制度では、リハビリテーションも一定の範囲内でカバーされています。
しかし、以下のような制限があるため十分なリハビリを受けられないと感じる方も少なくありません。

リハビリ時間の制限:1日に受けられるリハビリの時間や回数が限られています。
          これは限られた医療資源を効率的に分配するためですが、患者さんによっては回復のために必要なリハビリ時間を確保できない場合があります。

リハビリ内容の制限:提供されるリハビリの種類や内容が限られている場合があります。
          最新の治療法や機器を取り入れたリハビリは、公的医療保険の適用外となることが多く、患者さん自身が費用を負担しなければなりません。

リハビリ期間の制限:入院中や退院後の一定期間しかリハビリを受けられない場合があります。
          特に退院後はリハビリテーションを継続することが難しくなるため回復が停滞したり、後遺症が悪化したりするリスクがあります。

1-3. 自費リハビリという選択肢

公的医療保険の制限を超えて、より充実したリハビリテーションを受けたいと考える方には自費リハビリという選択肢があります。
自費リハビリは、公的医療保険の適用外となるため費用は自己負担となりますが、以下のようなメリットがあります。

自費リハビリのメリット

2-1 一人ひとりに合わせたオーダーメイドのリハビリプラン

自費リハビリでは個々の患者さんの症状やニーズ、生活環境などを考慮して、オーダーメイドのリハビリプランを作成することができます。
公的医療保険では提供されていないような、最新の治療法や機器を取り入れたリハビリも積極的に取り入れることができます。

例えば、ロボットスーツを使用した歩行訓練やVR(仮想現実)技術を利用した認知機能トレーニングなど、最新のテクノロジーを活用したリハビリテーションを提供する施設も増えています。

2-2 最新の設備と専門的な知識を持つセラピスト

自費リハビリ施設では最新の設備が整っていることが多く、専門的な知識と経験を持つセラピストが在籍しています。
セラピストは患者さんの状態を詳細に評価し、最適なリハビリテーションプログラムを提供します。

また、セラピストは患者さんやその家族とのコミュニケーションを重視し、リハビリテーションの目標や進捗状況を共有しながら二人三脚で回復を目指します。

脳神経リハビリHL堺では最新機器のHALを使用したリハビリを提供しています。

2-3 リハビリの時間や頻度の柔軟性

自費リハビリではリハビリの時間や頻度を自由に設定することができます。
患者さんのライフスタイルや体調に合わせて、無理なくリハビリを続けることができます。

例えば、仕事や家事の合間にリハビリを受けたり週末に集中的にリハビリを受けたりすることも可能です。

2-4 集中的なリハビリによる回復の可能性向上

自費リハビリでは公的医療保険よりも集中的なリハビリテーションを受けることができます。
これにより回復のスピードを速めたり、より高いレベルの回復を目指したりすることができます。

特に、発症直後や退院直後などリハビリテーションの効果が出やすい時期に集中的にリハビリを受けることで、後遺症を最小限に抑えることができます。

公的医療保険 vs. 自費リハビリ

3-1 費用負担の違い

公的医療保険では、リハビリテーション費用の一部を自己負担する必要がありますが、自己負担額は一定の上限が設けられています。
一方、自費リハビリは全額自己負担となります。

自費リハビリの費用は施設やリハビリ内容によって異なりますが、公的医療保険よりも高額になることが一般的です。

3-2 リハビリ内容と時間の制限

公的医療保険では、リハビリの内容や時間、期間に制限があります。
一方自費リハビリでは、制限なく必要なリハビリを受けることができます。

例えば、公的医療保険では1日に受けられるリハビリの時間が30分程度に制限されていることがありますが、自費リハビリでは1日に数時間のリハビリを受けることも可能です。

脳神経リハビリHL堺では1回90分のリハビリを提供しています。

自費リハビリの選び方

4-1 リハビリ施設の種類

自費リハビリを提供している施設には以下のような種類があります。

病院やクリニックのリハビリテーション科:公的医療保険の適用範囲内でリハビリを提供している施設でも自費リハビリを提供している場合があります。

リハビリテーション専門病院:リハビリテーションに特化した病院で専門的な知識と経験を持つスタッフが在籍しています。

訪問リハビリテーション事業所:セラピストが自宅を訪問してリハビリを提供するサービスです。

デイサービス:日帰りでリハビリやレクリエーションを提供するサービスです。

4-2 セラピストの資格や経験

リハビリテーションを担当するセラピストには理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの国家資格が必要です。
セラピストの資格や経験、専門分野などを確認しましょう。

4-3 施設の設備や環境

リハビリテーションに必要な設備が整っているか、清潔で快適な環境かを確認しましょう。
また、施設の雰囲気やスタッフの対応などもリハビリテーションを続ける上で重要な要素です。

4-4 費用や支払い方法

自費リハビリの費用は施設によって異なります。
事前に費用や支払い方法を確認しましょう。
また、分割払いなど支払い方法の選択肢があるかどうかも確認しておくことをおすすめします。

脳神経リハビリHL堺では振り込み(一括または分割)になっています。
※やむ負えない場合のみ現金対応させていただきます。

自費リハビリに関する注意点

5-1 費用負担

自費リハビリは全額自己負担となるため、費用負担が大きくなる可能性があります。
事前に予算を立て、無理のない範囲でリハビリを受けるようにしましょう。

5-2 効果の個人差

リハビリテーションの効果には個人差があります。
必ずしも期待通りの効果が得られるとは限りません。
セラピストとよく相談し、現実的な目標を設定することが大切です。

5-3 公的医療保険との併用

自費リハビリと公的医療保険の併用は可能です。
公的医療保険の範囲内で受けられるリハビリと自費リハビリを組み合わせることで、より効果的なリハビリテーションプログラムを構築することができます。

まとめ

くも膜下出血からの回復には時間と努力が必要です。
自費リハビリは、公的医療保険ではカバーできない部分を補い回復の可能性を広げる選択肢となります。

自費リハビリを検討する際には費用や効果、施設の選び方など様々な点を考慮することが大切です。
セラピストや家族とよく相談し、自分に合ったリハビリテーションプログラムを見つけることが、回復への近道となります。

安原

執筆者:安原

施設長/理学療法士

施設長の安原です。
2019年に理学療法士免許を取得し大学卒業後、回復期病院と訪問リハビリで整形疾患や脳血管疾患を中心に経験し現在に至ります。
回復期病院では疾患の知識、治療技術の勉強(SJF、PNF、筋膜etc)に励み、チームリーダーや副主任を経験。
訪問リハビリでは在宅での日常生活動作を中心に介入しする。
一人ひとりの回復に対して集中して介入したいと思い、2023年9月から脳神経リハビリHL堺に勤務。
希望や悩みに対して寄り添い、目標とするゴールに向けて一緒に歩んでいければと思っています。