小脳出血のリハビリどこで何をすればいいの?
はじめに
小脳出血の後遺症に悩まれているあなたへ。
ふらつきや平衡感覚の低下、動作のぎこちなさなど、日常生活に様々な困難が訪れているかもしれません。
そんな中、「どのリハビリを選べば良いのか」「どこで受ければいいのか」と悩んでいませんか?
この記事では、小脳出血のリハビリについて、専門家である理学療法士が、患者さんの視点に立って詳しく解説します。
あなたの状態に合った最適なリハビリを見つけ、より良い生活へと一歩を踏み出しましょう。
目次
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小脳出血のリハビリってなに?
1-1小脳の役割と、出血による影響
1-2リハビリの目的と効果
1-3リハビリの種類(運動療法、バランス訓練、認知機能訓練など) -
どこでリハビリを受けるべき?
2-1病院のリハビリテーション科
2-2専門の自費リハビリ
2-3在宅リハビリ -
リハビリの内容は?
3-1運動療法:ふらつき改善、筋力強化、協調性向上
3-2バランス訓練:立ち上がり、歩行、姿勢制御の改善
3-3-認知機能訓練:注意、記憶、判断力の改善
3-4個別指導の重要性 -
リハビリにかかる費用は?
4-1健康保険、高額療養費制度
4-2自費リハビリ
4-3補助金・助成金 - まとめ
小脳出血のリハビリってなに?
1-1 小脳の役割と、出血による影響
小脳は、私たちの体のバランスを保ち、スムーズな動きを可能にする非常に重要な器官です。
小脳出血が起こるとこの機能が損なわれ、様々な後遺症が現れます。
代表的なものとしては、以下になります。
平衡感覚の低下: ふらつき、めまい
運動機能の障害: 歩行困難、協調運動の障害
眼振: 目が左右に振れる
言語障害: 発音の困難、構音障害
などが挙げられます。
1-2 リハビリの目的と効果
小脳出血のリハビリの目的はこれらの後遺症を改善し、日常生活を送るための能力を回復させることです。具体的には、
運動機能の回復: 歩行訓練、バランス訓練などを通じて、自立した歩行を目指します。
平衡感覚の改善: バランスボードや不安定な面での立ち上がり訓練などを行い、平衡感覚を回復させます。
協調性の向上: 左右の協調運動や、複雑な動作の練習を行います。
認知機能の改善: 注意力、記憶力、判断力の低下に対応するための訓練を行います。
1-3 リハビリの種類
運動療法: 身体機能の改善を目的とした、様々な運動を行います。
バランス訓練: 体幹の安定性、姿勢制御能力の向上を目指します。
認知機能訓練: 脳の機能を活性化させ、認知機能の改善を図ります。
言語療法: 発音や言語理解の改善を目指します。
作業療法: 日常生活動作の改善を目的とした訓練を行います。
どこでリハビリを受けるべき?
2-1 病院のリハビリテーション科
急性期治療を終えた後、多くの患者さんが入院している病院のリハビリテーション科でリハビリを開始します。
医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などの専門家がチームを組み患者さんの状態に合わせてリハビリ計画を作成し実施します。
メリット: 医療機関としての設備が整っており、急性期から継続してリハビリを受けられる。
デメリット: 入院期間が限られている場合があり、退院後の継続的なリハビリが難しい場合がある。
2-2 専門の自費リハビリ
脳卒中専門のクリニックやリハビリに特化したお店では、より高度な専門的なリハビリを受けることができます。
メリット: 専門的な知識と経験を持つスタッフが個々の患者さんの状態に合わせた短期間での回復を目指したオーダーメイドのリハビリを提供してくれる。
デメリット: 病院に比べて費用が高い場合がある。
2-3 在宅リハビリ
自宅に理学療法士や作業療法士が訪問しリハビリを行うサービスです。
メリット: 通院の負担がなく、自分のペースでリハビリを受けられる。
デメリット: すべてのサービスが保険適用とは限らない。時間が短い。
リハビリの内容は?
3-1 運動療法:ふらつき改善、筋力強化、協調性向上
歩行練習、バランスボードを使った訓練、上肢の機能回復のための運動など、様々な運動を行います。
3-2 バランス訓練:立ち上がり、歩行、姿勢制御の改善
不安定な面での立ち上がり、歩行、片足立ちなど、バランス感覚を養うための訓練を行います。
3-3 認知機能訓練:注意、記憶、判断力の改善
計算問題、パズル、記憶ゲームなど、脳の機能を活性化させるための訓練を行います。
3-4 個別指導の重要性
小脳出血の後遺症は、患者さんによって様々です。
そのため、個々の状態に合わせて、オーダーメイドのリハビリプログラムを作成することが重要です。
リハビリにかかる費用は?
4-1 健康保険、高額療養費制度
多くのリハビリは健康保険が適用されます。
高額療養費制度を利用することで自己負担額を抑えることができます。
4-2 自費リハビリ
健康保険が適用されない、より高度なリハビリや自宅訪問リハビリなどは自費となります。
4-3 補助金・助成金
自治体によっては、障害者向けの補助金や助成金制度がある場合があります。
まとめ
小脳出血のリハビリは、早期に開始し、継続することが大切です。
ご自身の状態やライフスタイルに合わせて最適なリハビリを選択し、専門家の指導のもと積極的に取り組んでいきましょう。
執筆者:安原
施設長/理学療法士
施設長の安原です。
2019年に理学療法士免許を取得し大学卒業後、回復期病院と訪問リハビリで整形疾患や脳血管疾患を中心に経験し現在に至ります。
回復期病院では疾患の知識、治療技術の勉強(SJF、PNF、筋膜etc)に励み、チームリーダーや副主任を経験。
訪問リハビリでは在宅での日常生活動作を中心に介入しする。
一人ひとりの回復に対して集中して介入したいと思い、2023年9月から脳神経リハビリHL堺に勤務。
希望や悩みに対して寄り添い、目標とするゴールに向けて一緒に歩んでいければと思っています。